キムチうまい

ウチの大学に東京ヤクルトの古田選手兼任監督が来ましたー。
1時間ほど講演してくださいましたよ。以下内容。

再編問題に寄せて

近鉄消滅時、当時のオーナー会議の考え方は、「プロ野球を求めるファンの数は固定」→「球団数を減らすことで球団あたりの利益を増やすことが必要」だった。
しかし、ファン拡大のための努力を第一に考えない方針では、プロ野球に未来はない。相手球団がいて初めて成り立つのがプロ野球だ、と選手会は球団消滅に真っ向から反対した。
そんな中、古田選手兼任監督は、スポーツクラブの本来の姿は「地域密着」にあり、と考えたそう。今では球団との連携を取り、「F-PROJECT 2006」を進めている。
(プロジェクトの一環として、ユニフォーム変更の話をしてくださいました。公式発表前なので、あくまで噂として。講演という形の中でも、しゃれっ気を交え、聴講者を楽しませようと話してくださる古田選手兼任監督。)
地域密着を進めるに際し、努力が必要なのは球団だけではない。今は契約交渉で対立するだけの関係にある選手も、球場以外で地域と触れ合う必要があり、両者は協力すべき。選手兼任監督として現場をまとめると共に、現場の代表として球団ともっと話し合い、架け橋になれるように努力していくのが、これからの目標。

メジャーリーグの波と国際化

日本のスポーツ選手はようやく世界と戦えるようになったが、体格・パワーでは当然勝ち目がない。技術や努力で世界を相手にしている選手は尊敬するし、挑戦するという選手は応援したい。(石井弘寿選手の件については、深くは触れてくれませんでしたが……)
今年の3月にはワールドベースボールクラシックが控えているが、MLBが全てを決めてしまうような現状はよろしくない。世界各国の共同開催という形が好ましいが、今はとりあえずでもやることが必要。
(自身がソウルオリンピックに参加されたことを踏まえて)開催が韓国ということで、球場全体が敵となる環境下で、国際試合のプレッシャーを感じながら試合をし、大きな経験を得た古田選手兼任監督。一度国際舞台を経験すると、価値観が変わるかもしれない。だから選手には是非とも参加してほしい。

球界改革について

大きな問題の1つとなっている、選手年俸の高騰・年俸額の不当性。これを改善するためには、ドラフト、FA等の契約制度を全体的に改革することが必要になる。ほんの一部の人気選手を取り合い、年俸吊り上げが行われる状況は、選手供給の増加によって防がれるのではないか。選手移籍・オフシーズンの補強は野球を面白くする要素の1つであり、規制緩和が望まれる。

来季のヤクルト

古田野球が目指すのは「バランスの取れたチーム」。今は投手が充実しているが、打力の強化が必要になる。青木選手をはじめとするポジションコンバートや、ラロッカ選手の獲得によって、強いチームを作りたい。
投手が多いのはチームの利点だが、監督としてマネージングするのは大変。起用法を考える際にも、「選手のモチベーションが上がるか」を考えに入れなくてはならない。
古田選手兼任監督の哲学は、「状況の変化に対応する力を持つ」。どうしても打たなくてはならない場面で、バットを短く持てるか。目標に向けて、柔軟な対応ができることが重要。
(ここで、会場になぜか居合わせた千葉ロッテマリーンズの小宮山選手が壇上に。)
小宮山選手曰く、ボビー・バレンタイン監督は「絶対に選手に文句を言わない」「常にエネルギッシュで動き回っている」。これがまさに「選手のモチベーションを上げる」ということなんでしょう。

質問と最後に

……と思ったけど質問の内容が悪かったんで割愛。個人的なことを聞くな。講演で聞いたようなことを聞き返すな。お前の提案を長々と話すな。
「幸いこの大学は神宮球場とも近いですし、もっと球場に足を運んでみてください。来季は優勝します」と古田選手兼任監督。最後に何故かウチの校歌と応援歌を一緒に歌ってくださいました。
 
頭のいい人は話が上手い。という感じです。1つ1つのテーマに対して、ちゃんと起承転結つけて話してくださったイメージ。
まとめ方が悪いのは、俺の力量不足だから見逃してくだs
内容については、納得というか、ある意味誰もが考えることなのかもしれませんが、それを実行するのが難しい・誰も実行していなかったのが今までのプロ野球だとも言えるでしょう。古田選手兼任監督の活躍を期待すると共に、彼をきっかけに全ての球団が改革を進めてくれることを願います。